言うまでもなく、大阪フィル・ハーモニー交響楽団と言えば、朝比奈隆が生涯をかけて育て上げた楽団です。重厚な響きでベートーヴェンやブルックナーを得意にしていました。特に、ヨーロッパ公演で絶賛されてからの大フィルは、自信がついたためか、どんどん腕をあげていき、内外での評価を高めていきました。 その楽団が、ポップスを演奏するとなれば、きっとベートーヴェンの時みたいに厚ぼったい音になるんだろうなあと、勝手な予想をしてたんですが、実際に聴いてみると、なんと、なんと、まるで別の楽団みたい!!この繊細な響きは、いったい、どうしたんだあ??←実況中継をしたら、こんな感じでしょうか。とにかく、大フィルのオシャレな一面に、ちょっとビックリでした。
特に、「悲しい色やね」「なごり雪」「異邦人」なんかがそういう演奏で、弦の美音で歌い上げています。面白い趣向が楽しめるのは「大阪で生まれた女」。いきなり、バッハの「G線上のアリア」をきれいな音で演奏しておいて、そこに、クラリネットのソロで「大阪で生まれた女」のメロディを重ねて演奏するという小憎らしい演出!!思わず、ゾクゾクッとしました。う〜ん、参りました!!
そういう洒落た演奏ばかりでなく、「チャンピオン」「メリー・ジェーン」「見上げてごらん夜の星を」の3曲は、いかにも大フィルらしいダイナミックな演奏です。指揮とアレンジ担当の宮川彬良(宮川泰の息子さん)の才能と楽団の気迫のタマモノだと思いますが、スケールの大きなファンタジーが繰り広げられています。
きっと、満足できる1枚だと思いますので、だまされたと思って聴いてみてください。それに、宮川彬良さんて、すごい才能を秘めている人かもしれませんよ。
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